木下が連敗ストップ! 新守護神・侯英超が締めた!

木下マイスター東京 32 岡山リベッツ
1 水谷隼 9-11 11-8 8-11 上田仁
田添健汰 森薗政崇
2 侯英超 11-5 14-12 11-6 吉田雅己
3 水谷隼 11-5 11-3 11-5 上田仁
4 松平健太 7-11 11-7 7-11 11-8 9-11 李尚洙
5 侯英超 11-9 李尚洙

木下マイスター東京、岡山リベッツとの激戦を3ー2で制し、連敗を4でストップ!
12月9日のT.T彩たま戦以来、およそ2カ月ぶりの勝利!

昨日の木下対彩たま戦を上回る、1053人が来場した帯広市総合体育館。会場は中高生のファンや卓球部員が多く、ホームチームの木下の選手たちに熱い声援が送られた。試合後のヒーローインタビューで、水谷が「若い子たちが声援を送ってくれて、東京でも感じることができないような熱気を感じることができた。声援が本当に力になりました」と語ったほどだ。

木下にとっては苦しい戦いだった。トップで、邱建新監督が「今後の課題」と語ったダブルスが失点。昨日の松平健太/田添健汰から、水谷隼/田添健汰にペアを組み替え、上田仁/森薗政崇と接戦を展開したが、わずかに及ばず。スーパーエースの李尚洙を擁する岡山に対して、ダブルスを落としたら接戦を覚悟しなければならない。

やはり強い上田/森薗、トップで先制点

しかし、2番侯英超が流れを一気に引き戻す。吉田がラケットを頭の後ろに振り上げても持ち上がらないほど、猛烈に切れたバックカットを連発し、ナックルカットでオーバーミスを誘う。侯英超独特の技であるフォアのカーブロングは、下回転が加わるほど変化が大きく、相手に連続攻撃を許さなかった。吉田の粘りのカット打ちも通じなかった。

辛抱強く侯英超のカットを打った吉田だが、最後まで変化に翻弄された

この勢いに乗り、会心のプレーを見せたのは水谷だ。サービスでは積極的にロングサービスを使い、レシーブから強打を狙うことは少ない上田に対し、一気に速攻を仕掛ける。フォアのレシーブでは短く止めるストップと長く押し込むプッシュ性のボールの長短の変化で上田を揺さぶった。1ゲーム目から声を出し、1ゲーム目9ー3、2ゲーム目も7ー1と大きくリードした水谷。1ゲーム目から声を出し、攻めの姿勢に徹してあっという間に勝利を収めた。

会心のプレーを見せた水谷。今日のキングは強かった

そして、屈指の好ゲームとなったのは4番の松平対李尚洙。李尚洙得意のロングサービスを、前陣で正確にレシーブし、バックハンドでうまく緩急をつけながら李尚洙を揺さぶった松平。あまいサービスは一撃で打ち抜くなど、攻めのプレーでがっぷり四つに組む展開。最後は李尚洙が打ち切って勝利したが、間違いなくワールドクラスの一戦だった。

李尚洙とハイレベルな攻防を繰り広げた松平健太

水谷が単複で2回出場している木下、ビクトリーマッチに出るのはこの人しかいない。新守護神、侯英超だ。対する岡山は李尚洙。カット打ちには定評のあるパワーヒッターだが、わずか1ゲームで雌雄を決するビクトリーマッチ。幸運の女神が微笑んだのは侯英超だった。2ー0からエッジ、4ー1からネットインで得点するなど、ラッキーな得点が続いて8ー2と一気にリード。10ー7で侯英超がマッチポイントを握る。李尚洙も2点返して10ー9としたが、ここで侯英超のボールがまさかのネットイン。熱戦は思わぬ幕切れを迎えた。

李尚洙に必死の声援を送る岡山ベンチ
最後はネットインに沈んだ李尚洙を、木下の邱建新監督がなぐさめた

「ビクトリーマッチで勝てたのは運が味方してくれた部分もあります。途中、8ー2のリードから守りに入ってしまい、追い上げられてしまった。試合を重ねていけば、試合内容はもっと良くなると思います」と試合後に語った侯英超。「今まで多くの国でリーグを戦ってきましたが、Tリーグは運営やファンサービスもすべてが一流だし、ナンバーワンのリーグだと感じます。これからもっと勝ちたいし、相手からも研究されると思いますが、それを乗り越えてもっと試合を楽しみたい」(侯英超)。ちなみに現在はカナダ卓球協会の登録だが、永住権の取得のみで国籍は中国のまま。「カナダから五輪に出ることはできません」と言うが、もしオリンピックに出てきていたら、恐るべきダークホースになっていただろう。

侯英超と水谷、歓喜の抱擁

ヒーローインタビューで「北海道からは丹羽選手や吉田選手など、強い選手がたくさん出ている。今日来てくれた子たちも、将来日本代表としてプレーできるように頑張ってほしいと思います」と水谷は語った。試合後、20分以上かけて詰めかけたファンに、丁寧にサインする姿があった。岡山の選手たちも同様だ。サインをもらった子どもたちにとっては忘れられない1日になったに違いない。

勝利者インタビューでは、邱監督の通訳を水谷が務めるひと幕も