最後はひな! 女子の初代王者は日本生命レッドエルフ!!

日本生命レッドエルフ 32 木下アビエル神奈川
レギュラーシーズン2位 レギュラーシーズン1位
1 常晨晨 8-11 11-7 13-11 石川佳純
蒋慧 木原美悠
2 平野美宇 5-11 11-6 12-14 11-7 9-11 杜凱琹
3 早田ひな 11-8 9-11 11-9 3-11 19-17 袁雪嬌
4 前田美優 10-12 12-10 10-12 5-11 石川佳純
5 早田ひな 11-7 袁雪嬌

レギュラーシーズン2位の日本生命レッドエルフが、木下アビエル神奈川との3時間越えの大熱戦を制し、劇的な「下克上」。ノジマTリーグの初代女王は、日本生命レッドエルフ!

トップのダブルスから勝負は白熱した。石川のフォアのパワードライブ、木原の強烈なバック強打で1ゲームを先取した木下ペアが、2ゲーム目4-2でリードした時点で常晨晨/蒋慧がタイムアウト。すると、ここから常晨晨/蒋慧が6点連取で逆転し、11-7でゲームを取り返す。「スロープレー」とイエローカードを出されても、ゆったりとした間合いでプレーに入る。

3ゲーム目は先に石川/木原が10-8でマッチポイント。日本生命ペアが10-10に追いつくも、11-10と3回目のマッチポイント。ここで木原のサービスに対し、相手のサービスが石川のバック前に少しだけ浮いた。石川が最も得意とするボールだったが、一発で打ち抜きにいった石川の3球目パワードライブはわずかにオーバーミス。結局、常晨晨/蒋慧が13-11で勝利を収めた。その瞬間、石川は天を仰いで顔を覆った。

大逆転勝利を収めた常晨晨(左)/蒋慧
石川(左)/木原はあと一本に泣いた。石川ほどの名手でも決勝のプレッシャーは大きかった

2番平野美宇で連勝したい日本生命だが、その前に立ちはだかったのは杜凱琹。ゲームオール11-9で平野を下す。バックの弧線の高いループドライブと、深いツッツキからのカウンターにうまく打たされて1ゲーム目を落とした平野だが、2ゲーム目は逆にうまく打たせて次球を狙い、互角の展開に持ち込む。3ゲーム目は12-14で落としたが、4ゲーム目は4-7から「ハリケーン・ヒラノ」の面目躍如となるカウンタープレーを連発し、7点連取で11-7。最終ゲームに持ち込む。

堅いバックの攻守に、強気の強打を織り交ぜた杜凱琹

最終ゲームは杜凱琹が9-6と3点連取、負けじと平野が3点連取で9-9。ここでサービスを持った平野は、序盤で効いていた巻き込みのロングサービスから思い切ってカウンターを狙うが、杜凱琹のバックドライブに勝負の1球がオーバーミス。これはあまりにリスキーな選択だったか。最後はストップ対ストップから杜凱琹がフォアドライブを決めた。木下アビエルが1-1のタイに戻す。

平野は最終ゲーム6−9から9−9としたが、惜しくも敗れる

3番は早田ひな対袁雪嬌。レギュラーシーズン14勝の袁雪嬌と、11勝の早田によるポイントゲッター対決。1ゲーム目は早田のフォアドライブに対し、袁雪嬌のブロックにオーバーミスが多く、早田が1ゲームを先取。フォア前のサービスに対しては積極的に「逆チキータ」で変化をつけて先手を取りにいく早田。2ゲーム目は早田が4-10から9-10まで追い上げるも、タイムアウトを取った袁が早田のチキータミスを誘い、11-9で1-1に追いつく。3ゲーム目は早田、4ゲーム目は袁が取って、またも勝負は最終の5ゲーム目へ。

基礎レベルの高い袁雪嬌の両ハンドドライブ。非常に凡ミスが少ない

5ゲーム目、10-7でマッチポイントを握ってから、重い両ハンドドライブで実に8回ものマッチポイントを握った袁。まさに怒涛のがぶり寄りで、早田を土俵際、際(きわ)の際まで追いつめたが、早田も強気のバックカウンターを連発。観客も痺れに痺れた一戦は、早田が18-17で握った3回目のマッチポイントで、ロングの巻き込みサービスからフォアクロスのドライブを打ち続けた早田がついに勝利!!

袁雪嬌の8回のマッチポイントをしのぎ切った早田、目の前の一本に集中した

4番は石川佳純と前田美優のサウスポー対決。1~3ゲーム目はいずれもジュースにもつれ込む接戦。バック対バックの安定性、フォアクロスのカウンターの打ち合い、いずれも安定性で一段、二段上回る石川だが、やや余裕のない戦いぶり。前田のバックへのロングサービスから早めの勝負を仕掛けたが、早打ちのミスも出ていた。前田も緩急を交えながら石川をうまく左右に揺さぶり、接戦に持ち込んだが、4ゲーム目は石川がバック対バックで圧倒して9-3と大きくリード。そのまま決着をつけた。

競り合いながらも、最後は地力を見せた石川
前田は健闘が光ったが、4ゲーム目は出足から離された

ついにビクトリーマッチ。木下はダブルスに石川を起用した時点で、ラスト袁雪嬌はほぼ確実。日本生命の早田の起用も予想どおりで、大激戦となった3番の再戦が実現した。6-6までは競り合ったが、早田はやや台から距離を取って袁の両ハンドドライブを受け止め、よく見極めてフォアハンドで勝負に出て連続得点。勇気を振り絞って戦い抜いた。最後は10-7の早田の2回目のマッチポイントで、早田の長いツッツキに対し、袁のツッツキがネットミス。「信じられない」というように顔を覆って涙を見せた早田。最後まで全勝を守り、13戦全勝でファーストシーズンを駆け抜け、見事チームを頂点に導いた!

勝利の瞬間、涙があふれた早田……!