ユ・モンユが2点。早田がVM勝ち、日本生命が木下を下す

日本生命レッドエルフ 32 木下アビエル神奈川
2勝2敗 3勝2敗
1 ユ・モンユ 11-8 11-9 曾尖
陳思羽 森薗美月
2 森さくら 11-2 7-11 9-11 4-11 石川佳純
3 ユ・モンユ 10-11 11-10 11-9 9-11 16-14 曾尖
4 早田ひな 8-11 11-4 11-6 9-11 7-11 浜本由惟
5 早田ひな 11-7 石川佳純

 前日、全勝に土をつけられた木下アビエル神奈川対昨年のシーズン覇者の日本生命レッドエルフの対戦。昨日は250名程度の寂しい観客数だったが、土曜日の今日は1200名を超える大勢のお客さんが詰めかけた甲府の会場。
トップのダブルスは木下が曾尖(シンガポール)と森薗美月、日本生命はユ・モンユ(シンガポール)と陳思羽(チャイニーズタイペイ)のペア。
1ゲーム目からラリーの主導権はハードヒッター同士の日本生命ペアがつかんでいた。1ゲーム目を11−8で先取すると、2ゲーム目も9−6とリード。後のない木下ペアはここでタイムアウトを取り、ここから木下ペアは粘りを見せ9−9に追いつくも、最後は日本生命ペアの強打が決まり、日本生命は11−9で逃げ切り、まず1勝を挙げた。

幸先の良いスタートを切った陳思羽(右)・ユ・モンユペア

 2番は木下の石川佳純と日本生命の森さくらの対戦。出足から石川の体は切れていない、重そうだ。昨日の会見でも、「ワールドツアーやワールドカップが続くので疲労困憊だったがT2の中国大会がなくなって良かった」と語っていた石川。
1ゲーム目は石川のミスが目立ち、11−2で森が先取。2ゲーム目も石川の動きは重そうで、1−4でリードされたところで早めのタイムアウト。そこからサービスが効き始め、一気に7本連取で8−4と石川が逆転。このゲームは石川が11−7で取り返す。
 3ゲーム目も石川の調子は上がらない。フォアドライブのミスが目立ち、首をかしげ、苦しげな表情を見せる。しかし、9−9からバックドライブで森のミスを誘い、石川はなんとか逃げ切った。ここから石川はベテランの巧みな試合運びを見せる。フォアハンドの強打に頼らず、バックハンドで相手のミスを誘い、11−4で勝利を収めた。調子が出ず、体がなかなか動かない中で、最後は自分のできる技で相手を攻めていく。心が折れそうなところで木下のエースは見事に踏みとどまった。

2番で、苦しみながらも、森を破った石川

 3番は木下の曾尖とユ・モンユのシンガポール対決となった。1ゲーム目から接戦の展開が続く。1ゲーム目を曾尖が11−10で取れば、2ゲーム目はユ・モンユが8−10から3本連取し、11−10で取り返す。試合を左右する3ゲーム目は9−9からユ・モンユがフォアドライブを決め、11−9でゲームを連取。
しかし、曾尖も踏ん張り、4ゲーム目を11−9で取り返し、ゲームを2−2とした。
そして、最終ゲーム、曾尖が10−8とマッチポイント奪うと、ユ・モンユは3本連取し、逆に11−10とマッチポイント。そこで曾尖は11−11として、そこから両者は譲らず、14−14までいくが、15−14からユ・モンユがミドルから巻き込みサービスで得点し、紙一重の大接戦を制した。

接戦を制し、2勝を挙げたユ・モンユ。チームの勝利に大貢献

 チーム勝利に王手をかけた4番。日本生命は早田ひな、木下は浜本由惟。1ゲーム目は早田の打ちミスと強引さが目立ち、5−10から8−10としたところで早田がサービスミスをして、浜本が先取。
2ゲーム目、ようやくエンジンがかかってきた早田は豪打を連発。そのフォア強打の威力に会場からため息が漏れた。11−4で取り返し、3ゲーム6本で取り、4ゲーム目も9−3と早田がリードし、勝負あったと誰しもが思ったが、そこからなんと浜本が1本ずつをすくい上げるように8本連取し、11−9で最終ゲームに持ち込んだ。
5ゲーム目、6−6からのスタートだが、流れは浜本にある。8−6、9−7とリード。次の浜本のサービスを早田がレシーブミス。最後は浜本がラリーを制し、見事な逆転勝ちで、浜本が勝利し、ビクトリーマッチにつないだ。「3−9になったけど、あまり深く考えないで戦いました」(浜本)。
試合は完全に早田の手の中にあったが、ボールに威力がついている分、その威力に自ら溺れ、緻密な戦術や丁寧な試合運びが抜け落ちてしまった。日本生命としては勝利を目前にして、貴重な1勝を失った。

日本生命の早田から1勝を奪った浜本。さすが卓球界のヴィーナス、ネイルに彩られた指先まで美しい

 ビクトリーマッチは木下が石川、日本生命が早田を送り出す。4番で負けたとしても日本生命は早田の起用は予定通り。
一進一退で6−6となるも、8−6とした早田はそこから巻き込みサービス2本連取で10−6として、最後はチキータで決めた。
 日本生命が際どい戦いで勝利を手にした。
敗れた石川のコメント「VMは難しいですし、悔しい。1ゲーム勝負なのでサービス、レシーブが重要ですね。今日はレシーブミスが多すぎました」

早田のコメント
「これで負けたら本当に私のせい。1本ずつ取りに行きました。浜本戦は自分が何をしているのかよくわからない状態でした。最後は気持ちを切り替えることができた。石川さんとの試合では自分を信じて戦いました」
「4番で負けたことを最後の試合でも前半引きずってしまいました。気持ちを切り替え1本ずつどこを狙うかを考えるようにしました。そこで自信が戻ってきた。(最後涙が出ましたね?)こんなに苦しくて、へこんで、そこから勝つことができた。自分を立て直すことができたので涙が出ました」

VMを制してほっとしたのか、ベンチの森に迎えられて涙ぐむ早田

村上監督のコメント
「ダブルスでの勝利がポイントでした。4番の早田は4ゲーム目の逆転負けはしんどかった。VMは勝つのがしんどいと思っていた」

試合後、インタビューにこたえる村上監督